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歯医者というと痛い、怖い、高いものを薦める(金儲け?)とあまり良いイメージはないようです。よく患者さんからあの歯医者で勝手に抜かれた?削られた?といった被害者のような言い方を聞きます。本当に抜かないでよいものを抜いてしまったのでしょうか?削らないでよいものを削ってしまったのでしょうか?なぜか歯医者と患者さんの間に信頼関係というものがないようで寂しい限りです。本当にひどい歯医者なのかもしれません。でも、私たちの説明不足、患者さんの理解不足が大きな勘違いになっているのかもしれません。歯や口のことでお悩みがあったり、治療に関する疑問、不安などすべてについてお答えできないかもしれませんが、皆様からお寄せいただいた主な質問のお答えを私なりにこのページで書かせていただき、歯科に関する理解を深めていただけたらと思います。どうぞメールでご質問ください。
なお、プライバシーは守りますのでどのような内容でも結構ですが、個人的な内容にはお答えできませんのでご了承ください。
専門外のことで間違いがある場合はすぐに訂正いたしますので、ご指摘ください。
痛くない治療をしてほしいのですが。。。
神経をとったはずなのに痛いのはなぜですか?
口臭が気になります。
歯ぎしりがすごいと言われているのですが大丈夫ですか?
顎がカクカクなるのですが大丈夫ですか?
歯の着色が気になるのですが、白くなりますか?
保険の入れ歯と自費の入れ歯の違いを教えてください。
保険と自費のかぶせもの(冠)の違いを教えてください。
痛みの感受性は人によって大きな差があります。また、緊張状態では、少しの痛みでも痛く感じてしまいます。できるだけ安心して治療が受けられるような環境で治療を受けることが良いと思います。
強い痛みを伴いそうな疾患に関しては一般的に麻酔(浸潤麻酔:歯茎から注射をして、5分程度かけて骨まで麻酔薬を到達させる方法、伝達麻酔:末梢神経より少し中枢に近い枝分かれする前の下顎神経麻酔をする方法)を行いますが、炎症性の疾患では病巣が酸性に傾いています。麻酔薬は弱アルカリ性ですので、炎症が強い場合には麻酔が効きにくいことになります。また、上あごと下あごでは、骨の密度に差があります。下あごでは、より麻酔が効きにくいことになります。麻酔をする際はできるだけ痛くないように表面麻酔を行い痛くない刺入点に針をさしたり、笑気ガスの吸入による鎮静を行ったりすることもあります。
また、急性症状を伴わない虫歯の場合は、麻酔を用いなくても虫歯の部分は痛みを伴わずにとることができます。
急性の歯髄炎を起こしている歯の神経をとった後に痛みが残ることは珍しいことではありません。歯の神経は側枝といって主たる神経の入っている穴(歯髄腔といいます)以外に枝わかれしていることもあります。1回の治療ですべての神経を除去することは難しいため、歯髄を殺す薬を入れたり、殺菌、消毒薬を入れたりするために痛みが出ることがあります。残髄炎といって次回の根の治療で再度麻酔をする必要があることもあります。また、歯髄をとった歯のかみ合わせが当たる場合には歯根膜炎といって歯の根を取り囲む歯根膜に炎症が起こり痛みがしばらく続く場合があります。その際は歯のあたりが強くないようにかみ合わせの部分を削る必要もあります。
また、以前神経をとって治療したはずなのに、歯の根の付近に鈍痛(重い痛み)を感じたり、歯茎が腫れてくるのは根の先が感染してしまってその出口がないために根の先の歯槽骨を吸収し膿がたまった(歯根膿疱、歯根膿瘍といいます)からです。口の中の治療は完全に滅菌した状態で治療することが不可能なため、根の中に残った細菌が体調不良などが原因で活動し、悪さをすることがあります。
虫歯の治療も小さなうちに処置し、できるだけ歯髄をとらないように定期的にチェックすることをおすすめします。
口臭の原因には、全身的な疾患も含めて多くの要因がありますので、内科的な問題がないか、場合によっては医科的な検査が必要になります。
口腔内の口臭の原因は、虫歯、歯垢や舌苔、あるいは歯周炎です。特にブラッシングで歯茎から出血する場合や舌背が白あるいは黄色くなっている、かぶせものが多い、治療の途中でほおってあるような場合は歯科医のチェックを受けてもらってください。
最近、自臭症といって、全身的にも口腔内の環境も悪くないのに口臭が気になる方が増えているようです。口臭を専門としている大学の診療科もありますので、かかりつけ医での診療によっても変化が見られない場合は受診してみてください。
歯ぎしり、くいしばりをしているひとは比較的少なくありません。歯は健康な場合、大臼歯で50Kgから60Kgの力で噛めると言われています。歯ぎしりやくいしばりがあると、これだけの力を夜なか中かけていることにもなりかねません。歯と歯は一日の内に20分程度しか接触しないといわれていますので、歯ぎしりやくいしばりがあると当然かみ合わせの面がすり減ったり、歯頸部(歯の根元)に大きな力が働き、冷たい水や甘いものでしみやすくなるいわゆる知覚過敏症になったり、場合によっては顎が痛くなったり、口が開かなくなる顎関節症にもなりかねません。
一般に、歯ぎしりは精神的なストレスとも関わっているともいわれており、根治はなかなか難しいものがありますが、対症療法として、ナイトガードといわれるプラスチックを上の歯に夜間装着する装置があります。
顎がカクカク鳴るのは、顎の関節と頭蓋骨の間にあるクッション(関節円板といいます)がずれてしまっており、顎を開けたときにずれた円板が戻るときにする音です。疫学調査の対象によってばらつきはありますが、一般的に10人に3人はこのような音がするとの報告もあります。特に開閉口時に痛みを伴わなかったり、顎が開かなくなるようなことがなければさほど心配することはありません。鏡を見てゆっくりと口を開けたときに、音が鳴る側に大きく顎がずれているようであれば一度かかりつけ医に相談してみてください。
歯の着色には、歯石が原因なもの、たばこや茶渋が原因なもの、エナメル質減形成といって生まれながらにエナメル質が形成不全のために黄色あるいは茶色みがかっていたり、縞模様になっているもの、などいろいろ有ります。それぞれに白くする方法は異なりますので、かかりつけ医にご相談ください。
クリーニングの方法としては、超音波による清掃、重炭酸の吹きつけによる清掃、ブラッシコーンを用いた清掃で本来の歯の輝きを取り戻すことができます。しかし、本来の歯の色に問題がある場合は、いわゆる加酸化尿素などを用いたホワイトニング(※)やラミネートベニア(※)などの治療法があります。個々のケースで治療方法が異なりますので、かかりつけ医にご相談ください。
※ホワイトニング:診療室で行うオフィスブリーチングと自宅で行うホームブリーチングがありますが、一時的に知覚過敏の症状が出たり、透明度のない白さであったり、あまり大きく変化しないこともありますので、十分納得の上、行うことをおすすめいたします。
※ラミネートベニア:歯の表面を一層削って、ポーセレンのシェルを貼り付ける方法。短期間で審美性を改善できますが、 ポーセレンが薄いため、かけたりすることもあります。
最も大きな違いは、材料と義歯の設計の違いです。保険診療(レジン床義歯といいます)では、使える材料、設計に制限があるため、理想的な義歯を作ることが難しくなります。基本的にプラスチックを主体にしておりますので、強度を保つために金属のフレームを使った義歯(金属床義歯といいます)と比較すると4〜5倍程度厚くなってしまいます。また、入れ歯の針金を見せないようにするためには、アタッチメント義歯(※)と呼ばれる2重冠や磁石などを使いますが、残念ながら保険診療では使用することができません。金属床義歯は、汚れが付きにくく衛生的でもあり、プラスチックと違い入れ歯の下の粘膜に熱を伝えることができるため、食事がより快適になります。
私たち歯科医は、義歯の設計といえば、すべて金属床義歯を基本として教育を受けており、学術論文もレジン床義歯の研究は日本だけといっても過言ではありません。残存歯をできるだけ長くもたせるためにも金属床義歯が良いと思いますが、現在の保険制度ではやむをえないのですが、金属床義歯を保険で作ることはできません。保険の義歯が3割負担で1万円もかからないのに対して、金属床義歯がその数十倍するのですから、費用対価値を比べた場合、絶対に金属床義歯でなければだめだともいえないかもしれません。
※クラスプとよばれる歯にかかる針金の代わりに、磁力や摩擦力、バネ力を利用して義歯あるいは冠の中に組み込んだ義歯を安定させる装置
一番大きな違いは、材料の違いです。保険で使用される金属は金銀パラジウム合金といって、12%の金を含有しています。いわゆる銀歯と言われているものです。一方、自費で使われる金属は非常に多くの種類があり、臼歯部のかみ合わせに優しい白金加金、柔らかく適合の良い詰め物に適した20カラット金合金など、まだまだたくさんの種類の金属があります。セラミック(陶材)とよばれる白い歯も従来からある金属焼き付けポーセレン、金属を使わないオールセラミック、キャスタブルセラミックもあり、最近はCADCAM(キャドキャムと読みます)といって歯の形の画像を取り込みコンピュータでセラミックの棒を削り出して1日でできあがるものもあります(ただし、適合精度はまだまだだと思います。)。
保険診療では、犬歯までの前歯に白い歯(金属をベースに硬質プラスチック(硬質レジンといいます)を貼り付けたもの)をかぶせることは認められていますが、同様の処置を行って臼歯を白くすることは残念ながらできません。理由は臼歯の咀嚼力によって硬質レジンが摩耗してしまうからです。同様の理由で前歯の硬質レジン修復も早いものでは数年で変色してしまうこともご承知おきください。
最近ではポーセレンの粉を90%以上含み硬質レジンを加えて粘りを持たせた超硬質レジン(エステニアなど)も出てきました。
かみ合わせをとる材料や模型材料に若干の違いがありますが、治療内容自体にかわりはありません。しかし、保険診療と自費診療では歯科医も技工士さんも製作にかける時間が異なるため、技術的にできあがりの差がでてしまうのもやむを得ないかもしれません。また、審美性を求めたり、変色、摩耗、アレルギーがご心配な場合は、事前に担当医にご相談していただいた方が良いかもしれません。
費用を度外視すれば、学術的には審美性に関係する部分は高カラットの金属を用いた金属焼き付けポーセレンが適合、審美性ともによく、さらに審美性を求めるならばオールセラミッククラウンが、臼歯部のように機能を重視する部位は白金加金が良いのではないでしょうか。
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